ずっと気になって追っていた「大野病院事件」で、今日無罪判決がでました。
大野病院事件、被告医師に無罪判決 福島県立大野病院で、帝王切開手術を受けた女性が2004年12月に死亡した事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた加藤克彦被告(40)に対する判決公判が8月20日、福島地裁で開かれ、鈴木信行裁判長は無罪判決を言い渡した。今年3月の論告求刑公判で検察側は、禁固1年、罰金10万円を求刑していた。 判決によると、加藤被告は04年12月に女性の帝王切開手術を執刀。その際、子宮と胎盤が癒着しており、加藤被告が胎盤をはがしたところ、女性は大量出血し、死亡した。 鈴木裁判長は、女性の死亡が出血性ショックによる失血死であると認定。また、癒着を無理にはがせば大量出血やショックを引き起こし、母体死亡の原因になり得ると加藤被告の所有する医学書に記載されていることから、「剥離を継続すれば剥離面から大量出血し、女性の生命に及ぶ恐れがあると予見する可能性はあったと解するのが妥当」とした。 ただ、大量出血を防ぐため、癒着を認めた時点で剥離を中止し、子宮摘出手術に移行すべきだったとする検察側の主張には、こうした医学的準則が「一般性や有用性を具備したものとまでは認められない」とし、胎盤剥離を中止する義務が加藤被告にあったとは認められないと結論付けた。 さらに、診療を受けている当該疾病で患者が死亡した場合は、医師法21条のいう異状の要件を欠くとし、医師法違反の罪も成立しないとした。 (2008/08/20 CBニュース) |
当方、無論医療についてはド素人ではありますが。
今回の無罪判決は妥当なものだと思います。
というか、当然の結果だと。
亡くなってしまった女性に、心からご冥福をお祈りいたします。
ご遺族の無念も察するにあまりありますが、でも、医療は命と向き合うのですから、絶対という言葉なないと私は思っています。
そして、出産は今も昔も命がけのものです。
産婦の死亡率が下がっていたのは、ひとえにギリギリの所で踏ん張られていた産科医の方々の賢明の努力のおかげだから。